2013/07/18

五木食品のうどんが僕を育てた-僕の小規模な嘆きその15

・勘違いの話
自分のアパートの向かいには用水路があり、用水路に管が延びていて
時々水抜きの水がちょろちょろ流れる。
雨が降った後、雨がやんでいるはずなのにチョロチョロ水が流れているので
まだ雨が降っているのかと外に目をやると、管から水が流れてる音でしたという
ドッキリにここ2ヶ月性懲りもなく騙され続けている。

もう一つ。
家は角部屋なので壁の向こうに配電盤が置かれている。
この配電盤の音と、トイレの換気扇の回る音(トイレの電気をつけると連動して換気扇が回る仕組み)が全く同じ音で
夜寝入ろうとする時にブーンという音が聞こえると、あれトイレの電気消していなかったかと
焦ることがある。
これもここ2ヶ月性懲りもなく騙され続けている。


・僕とうどんの話
うどんが好きなのでうどんの話をするから聞いてほしい。

小さい頃からよくうどんは食べてきた。
自分は五木食品のスープ付きうどんを食べて育った。

スープ付きうどんは安さと出汁がおいしいうどんだった。
九州のメーカーだから麺はコシがなく、柔らかい。さぬきうどんを食べるようになった今の舌で食べたらきっとその柔らかさにびっくりするんじゃないかと思う。
でも、うどんといえばそればかり食べてきたからうどんの麺はこういうものだとすっかり洗脳されてしまった。
だから今もうどんの麺は柔らか目で限る。
もちろんさぬきうどんのようなコシのある麺も好きだけど、食べるなら冷やしたうどんで食べたい。
熱々のうどんは柔らか目のうどんだと出汁も一緒に味わえる。

ところでどうしてこのうどんを食べ続けてきたか理由は2つある。
一つは母親がそば嫌いでうどんばかり買ってきたから。
もう一つはとっても安いから。
家にお金がないと子供ながらにわかっていた頃にはよくスープ付きうどんを食べて
おやつ代わりにしていた。
具はない、申し訳程度にネギが入ったスープまで飲み干しておなかいっぱいにしていた。

たまに母親がうどんを作ることがあった。
白ネギと切った油揚げが入っただけのうどん。
ただでさえ柔らかい麺を長く煮込むので麺はもっと柔らかくなり、鍋からお椀に箸で移す度に麺は切れてしまった。
そのうどんがとても美味しかった。時々握ってくれる昆布の入ったおにぎりを食べられたらもっと幸せだった。
思い出すだけでもつばが湧いてくる。

自分が死ぬ前になんでも食べられるなら
母親のうどんとちょっと柔らか目の昆布の入ったおにぎりを食べたい。
もっとも、母親は元気なので夏休みに帰ったら作ってもらおうと思っているところだ。


自分が美味しいと思う店屋のうどんがある。
一つは学食のかけうどん。
もう一つは駅の在来線ホームにあるうどん屋の天ぷらうどん。

学食のうどんは関西風の出汁にネギとかまぼこ、とろろこんぶをトッピングしたもの
麺は柔らか目で、個性を主張しない。柔らかいので出汁を吸い込んでするするといける。
個性を主張しないというと出汁も同じ。あっさりしているところがいいところであるが飲み続けると飽きるので、とろろ昆布を出汁に溶かして食べると味が変わってよい。
オプションでトッピングできるものはえび天が良い。
ふにゃふにゃとサクサクの境目の、熱が通った天ぷらを麺と一緒に一気にすすって食べるのが自分流の頂き方だ。
でもえび天はある日突然なくなってしまった。
もう一ついいと思う食べ方は温泉卵を出汁に溶かして食べるという方法。
溶かした出汁と麺を絡めていただくのもまたよい。

駅のうどんは関西風の出汁にネギと大きい天ぷらをトッピングしたもの。
天ぷらはどんぶりの半分を占めるほどの大きさで、これを出汁で柔らかくして食べる。
麺は細めのやわらか麺。
量はたくさんあるが細いのでスルスルいける。
スルスルいける麺としっかり味のついた出汁、柔らかくなった天ぷらの衣の3点セットを頂き、
熱々の出汁とネギをすすると幸せな気分になれる。
出汁がアツアツなのもよい。
時刻表を気にしながら急いで熱々のうどんをすすることで
体の隅々にせっせとうどんが行き渡るような心地を感じられる。

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