・That's allの話
ルー・ドナルドソン(Lou Donaldson)というジャズプレイヤーがいる。
ジャズ喫茶の主人いわく、ジャズが芸術化する流れの中で昔ながらのノリノリのジャズを演奏し続けている人なんだそうだ。
その人のThat's allという曲が好きだ。
代表曲ではない。アルバムの中にそっと入っている。
That' allという曲自体は歌入りのジャズの中でもスタンダードな曲で本人の曲ではない。
しかも、ノリノリな演奏とは対極の、静かーなバラード調に仕上がっている。
そんな存在感のない曲が自分の中で存在感を持ったのは、2年半前のこと。
深夜、結局書いて無駄になる履歴書を仕上げていた時に、なんとなく聞いたこの曲が
染みた。
なんとも言えない落ち着いた、オルガン、ドラム、トランペット、サックスの個性を主張しない演奏が深夜の無音の部屋にすごくあった。
以来、なんとなく気になって聞いてきたが、聞くときは決まって無音の深夜だ。
そんなことを思いながら先日喫茶の主人に会った際、この曲をリクエストしてみた。
主人は、ルー・ドナルドソンがこんな演奏をするのかと驚きつつ、この曲はいいなぁと
褒めていた。なんだか嬉しかった。
こんな感じの曲ないし、曲が入ったアルバムを知らないかと聞いてみたが、主人は唸ってしまった。
この曲ではベースの代わりにオルガンを使っているが、こういう演奏形態はなかなかないからだという。
また、それぞれが個性を主張しない演奏形態もあまりないらしい。
それでもどこかにあるんじゃないかと信じたい。
・毎週月曜日は求人誌を眺める話
仕事を探すのが仕事というヘンテコな前職のせいで、
就職した今でも求人誌をコンビニから取ってくるのが癖になっている。
毎週月曜日は新しい求人誌が一気にラックに並ぶ。
それを持ち帰って眺めるのが月曜の夜の習慣になっている。
主に見るのは社員募集のページだ。
自分がそこに応募したら・・・と考えながら眺めると、ここは応募したくないなという求人が分かってくるようになる。
月給○○万円以上可って書いている→実際はそんなに稼げない。残業代で浮かせているだろう
夢とか目標が出てくる→いざというときは精神論で逃げられそう
チームで営業します→エリアに行くまではチームで、後は一人
写真がモデルっぽいやつ→社内の様子を見せない辺り不誠実
社員旅行の行き先をアピールしているやつ→社員旅行がパラダイスな分仕事がきついだろう
この他にも色々あるが、今のところ思いつくのはこのくらいだ。
要は色々曖昧なのでそれだけ突っ込みどころが生まれるということだ。
しっかりした情報を書いているという点では求人誌よりもハローワークの求人票がいいと思う。
まず基本給と手当がきちんと分けられている。
基本給はボーナスの基準額になるからここを知っとくのはかなり大事になる。
月平均だが残業時間も書いているし、就業規則の有無もわかる(就業規則がないところだとブラックなところと見分けやすい)
ちなみに、有効求人倍率がよくなったと言っても、正写真の求人倍率は全然良くない
(八月の有効求人倍率:1.10倍 八月の正社員のみの有効求人倍率:0.68倍)
景気は良くなっているようでそんなに良くなっていない。
・洗濯物を取り込みながら思った話
雑誌やネットで受刑者の獄中手記や手紙を読んで常に思うのは、
文章力が高いということと、かなり自己分析できているなということ。
考えが足りないばかりに犯罪を犯して刑務所に入れられると
思っているから、まるで小説の人物描写のような細やかな文章にはびっくりする。
そんなに内省的になってしまうのか、刑務所というところは。
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