・使用済み切手をヤフオクで売りたい方への非実用的なアドバイスをする話
どこの家にも消印が押された切手(使用済み切手)が家のどこかに眠っているだろう。
もし、それらを捨てずにヤフオクで出品しようかと考えている方がいたら
このアドバイスを参考にしてほしい。
もしヤフオクに出品するつもりは毛頭なく、はじめから捨てるつもりでいる方はこの記事の一番下までスクロールしてほしい。
○そもそも使用済み切手を買う人達は何を考えているの?
通信用の切手にも使えない、ともすればゴミ扱いになる使用済み切手を集める人達というのは
どういう人なのか?大体3タイプに分かれると思う。
・珍しい消印を集めたい人
使用済み切手の最大の特徴、それは消印が押されていることである。
この消印に注目して集める人がこのタイプに属する。
消印の何に注目するかというと、消印が押された日付、消印が押された郵便局
消印の形等色々あるようだ。
消印が切手にきれいにかぶさるように押されている状態(この世界では満月印という)、
消印が判読できる状態であるほどこの人達は使用済み切手に価値を見出すらしい。
・インテリア・コラージュ用に買いたい人
遠いどこかの郵便局で押された古切手に美しさを見出し、コラージュの素材やインテリアとして
活用とする人たちである。
女性が多く、外国切手やテーマ別に分類された切手を好む。
・費用をかけずに切手を買いたい人
未使用と比べて使用済み切手は当然値段が安い。
切手の状態は特に気にならないからとにかくたくさんの種類を集めたい!と思っている人たちは
このタイプに属する。
ちなみに使用済み切手を楽しみの一つにしている自分はこのタイプだ。
さぁここからが本題だ。
○分類編
・満月印を探せ!
消印を集める切手収集家は「状態のいい消印」を求める。
上に書いたように、満月印がきれいに入った切手だと価値がグンと上がる。
一枚単位で売るのは難しいが何枚か集まった状態で出品すると売れる率が上がる。
・普通切手は数が勝負!
普通切手は世の中に出回りすぎているから正直1枚単位で売れる見込みは殆ど無い。
この切手はとにかく数を集めることが重要になる。
それも10枚100枚レベルではない。
数千枚レベル、重さに換算するなら数百グラム以上はほしいところだ。
・記念切手はなるべく年別、シリーズ別に!
切手収集家たちは発行年別、シリーズごとにコンプリートするのを
「さくら日本切手カタログ」が便利である。
年別、シリーズ別に分類するのがとてもめんどくさいなら
料額別に分類することを勧める。
(80円、82円、50円、52円といった具合に。)
これだけでも収集家としては集めたい切手だけをまとめて買いやすくなるので売れる率が上がる。
・フレーム切手は分類せよ!
フレーム切手とはこういう切手である。
この切手安っぽいデザインの割にはオークションではよく売れる。
なぜなら発行枚数が極端に少ないからだ。
「図柄をフレームにはめるというデザインが受け入れられない」「安直に発行されすぎて集める気を失ってしまう」と切手収集家の多くにとって不評の切手だが集める人は集める。
そしてその希少価値ゆえに結構高値で取引される。
○出品編
・ストックアルバムに切手を並べよう!
ネットオークションで出品する時に見映えというのは大事になる。
切手を出品する場合はストックアルバムという切手専門のアルバムにおさめた状態で写真に収め、
出品することをオススメする。
入札者側としてはどの種類の切手が出品されているかわかるし、
消印に注目して購入したい入札者側は消印の状態を判別しやすいので助かるからだ。
ストックブックが手元にない大多数の人たちは
黒の画用紙を背景に切手をなるべくきれいに並べることを勧める。
要は黒を背景にした状態できれい並べられていたら見映えがよくなるのだ。
・相場を知って出品!
使用済み切手の世界は狭い。
完全に買い手相場だ。
そのため、適切な相場(いくらで売れば落札してもらえるか)を知らないで出品すると落札どころか入札すら来ない。
ここに挙げるのはヤフオクで出品される切手の大体の相場(1枚当たり)をまとめたものである。
・普通切手→~1円
消印が特殊なものなど出ない限り、1枚あたりの価値は限りなく0に近い。
普通切手だけで出品してもよほどの数じゃない限り落札されることはないと考えてほしい。
記念切手の中に混ぜて売るという方法もあるが、普通切手も混入していることを知らせ、普通切手を入れ過ぎないようにする配慮はしておくべきだろう。
・記念切手→1~10円
これは分類の仕方によって大きく変動する。
とりあえず記念切手っぽいものを集めて「日本記念切手100枚」のようなタイトルで出品すると入札される確率は下がる上、安く落札される確率が上がってしまう。
しかしいくらか分類すると価格が上がってくる。
「80円記念切手2000年~2009年」や「47都道府県の花シリーズ80円」「年賀切手1990年~2013年までコンプリート」のように。
ちなみに記念切手の中でも売れるもの売れないものがある。
最近の記念切手は売れない傾向がある。(ただし発売直近1年以内の切手は割と入札が集まりやすい)
記念切手の中で売れるものは戦後間もない時期から1960年頃までに発行された切手である。
これはだいたい1枚10円もしかしたらそれ以上で落札できる見込みがある。
切手収集家に人気の「月に雁」はそれ単体でも高値がつく。
・フレーム切手→10~数十円
前述の通りフレーム切手は希少価値が高い。そのため1枚当たりの価格は売り値で通ってしまうことが多い。
また1回あたりの出品数も10枚くらいから出しても高い確率で入札が入ってくる。
○まとめ
さて、タイトルに「非実用的なアドバイス」と書いた理由がわかっただろうか。
ものすごーく手間がかかるのだ。
まずそれなりに使用済み切手をかき集めねばならない。まずそこに手間がかかる。
手間はまだかかる。それなりに知識もいる。細かいものを扱うから目も集中力も使う。
こうして出品にこぎつけた切手が必ずしも売れるわけでもない。
売れたとしてもほんの数百円。ごくたまに数千円くらいで売れることもあるけれど
これまでの手間を考えるとあまりにも対価として悪すぎる。
こんなことをするくらいなら他の不要品を出品するか、バイトでもしたほうがすぐにお金は稼げるってものだ。
それでも手持ちの使用済み切手をヤフオクで売りさばきたいという方は上のアドバイスを参考にしてほしい。
○もったいないから使用済み切手をゴミにしたくない方へのアドバイス
日本キリスト教会海外医療協力会」という団体が使用済み切手の回収運動を行っている。
普通切手、記念切手、外国切手の種類は問わないし枚数制限もない。
詳細はこちらに載っているので確認してほしい。
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