・切手の印刷元の話
日本の郵便切手は3つの企業・機関が印刷している。
国立印刷局、凸版印刷、フランスの印刷会社カルトール・セキュリティ・プリンティング(Cartor Security Printing)だ。
外国の企業が日本の切手を印刷しているのは、
コストカットの一環だからだそうだ。
カルトールは切手の印刷に強い企業で、日本以外にも多数の国や地域の切手を印刷しているから
品質には問題ない。
(外国の印刷会社はもうひとつ、イギリスのウォルソールという企業が請け負っていた時期もあったが、
品質がよくないのと、納期が遅いのが嫌われてしまって今は印刷を担当していない。)
2013年に発行された特殊・ふるさと切手の印刷が各企業・機関が請け負った一覧が以下である。
特殊切手
国立印刷局
ふみの日、季節のおもいで、国際文通週間、鉄道シリーズ第一集、自然との共生シリーズ第三集、切手趣味週間、第2回野口英世アフリカ賞、年賀郵便切手
凸版印刷
海外の世界遺産シリーズ第一集・第二集、救急業務法制化50周年、星座シリーズ第三集・四集、日ケニヤ外交関係樹立50周年、ほっとする動物シリーズ第一集、グリーティング(ディズニー)、グリーティング(春・夏・秋・冬)、野菜と果物シリーズ第一集・第二集、日本更生保護女性連盟50周年
カルトール
干支文字切手、消防団120年、伝統工芸品第二集、日本スペイン交流400年、日本のシリーズ第一集、日本の山岳シリーズ第二集・第三集、浮世絵シリーズ第二集、アニメ・ヒーロー・ヒロインシリーズ第19集・第20集
ふるさと切手
国立印刷局
季節の花シリーズ第四集・五集・六集・七集・八集、地方自治法施行60周年記念岡山・宮城・群馬・静岡・兵庫・広島・山梨・鹿児島
凸版印刷
ふるさとの祭第九集・十集、国土緑化
カルトール
旅の風景第十七集・十八集、第68回国民体育大会
こうしてみると、民間に委託している現状がはっきりみえてくる。
シール切手は凸版印刷に全て委託している。カルトールは数年単位で続くシリーズ物の記念切手をガッチリ押さえている。
国立印刷局が印刷する地方自治法施行60周年切手は、造幣局が発行する記念貨幣と連動して発行されているものなので、よそに委託できない事情があるのだろう。
こんなに切手が民間に委託されているとは思ってもみなかった。
外部委託の世界はこんなところにも浸透しているのだ。
それにしても切手カタログには印刷会社のことを取り扱っていないように思う。
どこかそういう情報も記載されているカタログはないものか。
・ぽすくまの話
日本郵便には「ぽすくま」というクマのキャラクターがいる。
2012年発行の切手「秋のグリーティング」に初登場し、
以来春と秋のグリーティング切手に登場し続けるテディベアのキャラクターだ。
ぽすくまは森の郵便局で働いている。
同じクマでもはちみつなめてばかりいるクマや寝るか食べるか
ほっぺたをつねられているかしているクマと違って、
毎日手紙を届けるという使命感を持って働いているだからエライもんだ。
もしかしたら年賀状販売のノルマも背負っているのかも知れない。
未だにマイナーなキャラクターに甘んじているので
ネット上の評判は少ないが、今のところ概ね好評価の模様だ。
そんなぽすくまは日本郵便の公式キャラクターへの道を着実に歩んでいる。
グッズが思いの外よく売れたのをよく思ったのだろうか、
きぐるみが作られたり、郵便番号簿の表紙に2年連続で掲載された。
日本郵政グループのキャラクターには「ポスティーズ」が2008年から活躍していたが
2013年1月頃に突如キャラクターの特設ページが閉鎖されるなど、
急激に姿を消そうとしている。ポスティーズの将来はどうなるのだろうか。
その一方、露出を拡大するぽすくまの今後はどうなるだろうか。
今後の動きが見逃せない。
・消費促進の話
知恵袋なんかを見ていると、「CMに出ていた○○のメーカーを教えて欲しい」とか
「○○で聞いた曲を探している」とかという質問を多く見かける。
こういう質問はそれが何か知れたら、買う行動も検討するけれど名前を知らないから買えない、買うのを控えているという意味合いも含まれていることがある。
適切な回答ができる回答者集団を構成して、質問者の要望に答えられたら
購買につながるんじゃないか、と思う。
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